仕事を全自動化したけど誰にも伝えていない、という告白が話題になっています。
「仕事を全自動化できるなんてスゴイ!」
「自分はITエンジニアじゃないから関係ない」
など意見が出そうですね。
今回は「仕事を全自動化できるかどうか考えるプロセス」について解説していきます。
目次
仕事を全自動化したけど誰にも伝えてない告白について
告白をおこなったのは、とある法律事務所で働いているITエンジニアのThrowaway59724さん。
アメリカで大人気の投稿サイト「Reddit」に投稿された内容なので、おそらくアメリカ人の方だと思われます。
投稿内容へのリンクはこちら。
I automated my job over a year ago and haven’t told anyone.
では、概要をお伝えしますね。
割り当てられた8時間の仕事内容
アメリカ企業の雇用形態は基本的にジョブ型です。
Throwaway59724さんに割り当てられた業務は、「裁判のためのすべてのデジタル証拠を管理し、改ざんされていないか監視する」というもの。
以前は、従業員が終業前に表計算ファイルを管理責任者に提出。管理責任者が表計算ファイルをチェックし、手作業でフォルダやファイルをクラウドDBにアップしていました。
この作業に約8時間かかると、ジョブディスクリプションには明記されているようです。
ジョブ型雇用とは、明確なジョブディスクリプションのもとに雇用されるシステムです。 業務内容や責任の範囲、必要なスキル以外にも勤務時間や勤務場所などを明確に定めた上で雇用契約を結びます。
ジョブ型雇用とは?メリット・デメリットをメンバーシップ型と比較
仕事を全自動化した内容
Throwaway59724さんがコロナ禍によるテレワーク中におこなったのは、仕事の全自動化。
約一週間で仕事全体を実行するスクリプト※1を作成し、デバッグ※2をおこない完成させたようです。
新しくローカルドライブに追加されたファイルをチェックし、クラウドドライブにアップ。その際、ファイルが改ざんされたものでない証跡を残しています。一連の作業内容をログに残す、といったもの。
なにか問題がおこらなければ、全自動で実行したログ・ファイルを1日10分ほどチェックすれば全仕事が終わる状況だそうです。
※1.スクリプトとは、比較的少ない処理を実行するプログラムのこと。
※2.デバッグとは、プログラムにミスがないか検証し修正すること
仕事の全自動化で空いた時間はどうしてる?
投稿された内容からは詳細は分かりませんが、法律事務所の仕事を追加でおこなってはなさそうです。
それは、投稿された記事への質問と回答に書かれていました。
メンバーシップ型の日本企業にいると違和感がありますが、ジョブ型雇用のアメリカ企業では成果が出ていれば問題はないのかもしれません。
一方で、日本でも似たような話を見つけました。
Excelマクロは、サボり【老害案件】
秋葉原に住むフリーランスエンジニアのブログより抜粋
以前、データ入力系の仕事をした時があります。
私は、効率化を図るべく、簡単なマクロなどを組んで、一部作業を自動化しました。
すると、その作業を管理していた、50代後半くらいの上司に、怒られた事があります。「Excelマクロ(IT)は、サボり」
日本が、他の諸外国と比較して、IT化が著しく遅れている遠因を垣間見た出来事でした。
興味がある方は、リンク先をご覧ください。
正直なところ、
ウソ!? つくり話でしょ!?
と疑いたくなる内容です。
ただ、いまだに日本企業の多くは似たような感覚をもってる人が多いのも現実です。
仕事を自動化できないか考えるプロセスの大切さ
「仕事を全自動化したけれど誰にも話していない告白」について、様々な意見があると思います。
この話のなかで大事なことは、
仕事を自動化できないか考えるプロセス
だと、わたしは考えています。
下記の記事でもお伝えしていますが、思考停止していたら仕事が楽しくありません。
仕事を自動化できないか考えてみると、仕事を楽しめるきっかけになるかもしれません。
仕事自動化を考えるプロセスは、大きく3つあります。
それぞれ詳しく解説します。
仕事内容を分解し分析する
最初に自分が行っている仕事をおおまかに分解します。
「決まった処理」「相手がいる」「判断が必要」などで分けるとよいでしょう。
おおまかに分解したら、内容を分析します。
分析のポイントは「処理に必要なものを洗い出す」です。
具体例として「手書き注文書をシステム登録する仕事」を考えてみます。
洗い出すと次のようになります。
- 手書きの注文書
- 登録先のシステム
- データが正しいかダブルチェックする上司
関わる「人」も必要なものとして洗い出すことが大事です。
分析結果を元に細かい流れを書き起こす
次に、処理の流れを書き起こします。
先程の「手書き注文書をシステム登録する仕事」の場合、処理の流れは次のようになります。
手書き注文書を目で確認
↓
すでにデータが登録されているかシステムで確認
↓
注文書の内容をシステムに転記する
↓
採番など、付加情報をシステムに追加する
↓
システムにデータを保存する
↓
上司にチェック依頼を行う
今回は簡単な例のために条件分岐はありませんが、実際には状況により条件分岐を考える必要があります。
自動化できないか検討する
処理の流れのなかで、自動化できるものがないか検討します。
実は、「手書き注文書をシステム登録する仕事」の場合は、ほぼすべて自動化できます。
途中で人間の判断が必要な部分は、まとめてチェックする方法など処理方法を変えることで楽になる可能性もあります。
ただ、処理を自動化できるかどうか検討するには、DX人材スキルレベルを高める必要が。
たとえば次のような方法でDX人材スキルレベルを上げることができます。
なかなか自分ひとりで学習できない場合やフィードバックを受けられない場合、このサイトをブックマークしてときどきご覧ください。
学習コンテンツを定期的にアップしていきますので、自然とDXスキルがアップします。
まとめ
「仕事を全自動化したけれど誰にも話していない」告白から、仕事自動化プロセスの大切さをお伝えしました。
最後にまとめますね。
- やりようによっては仕事の全自動化が可能な時代
- 思考停止にならず、仕事自動化できないか考えてみよう
- 自動化できないか検討するにはDXスキルが必要
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